私はこれまで、数多くの企業や経営者の方々と関わり、コンサルティングという仕事に向き合ってきました。その中で強く実感していることがあります。それは、「コンサルティングは、相互のエネルギーの一致がなければ絶対にうまくいかない」ということです。
「相手のために」という気持ちの押しつけでは、動かないこともあります。コンサルタント側が「この人を助けたい」と思っていても、依頼側が「この人と一緒に歩みたい」と感じていなければ、その関係性はどこかで必ず歪んでしまうからです。逆も同じです。「とにかく実績のある人にお願いしたい」とか、「お金を払えばうまくいく」という依頼者の一方的な期待感も、継続的な関係にはつながりません。
ビジネスである以上、収益は重要です。けれど、私はどれだけ利益になったとしても、「何かが違う」と思う案件は、決して引き受けません。それは、違和感を持ったまま関わることで、相手の可能性を狭めてしまう危険があるからです。そして、それは自分自身のエネルギーの消耗にもつながります。「コンサルタントとしての誠実さ」とは、「NO」を伝える勇気を持つことでもあると私は考えています。
理想のコンサルティング関係とは、「支援する・される」を超えて、お互いが「この出会いで人生が豊かになった」と思えること。仕事が終わったあとも「また会いたいな」と自然に思えるような、ビジネスを超えて、人としての信頼と感謝が育まれる関係であることです。「この人とは、これからも友人として関わっていきたい」。そう感じられる人とだけ、私は本気で向き合っていきたいのです。
もしあなたがコンサルタントを探しているなら、「この人と一緒に歩みたい」と思えるかどうかを大切にしてください。そして、コンサルタントとして活動している方へ。目の前の収益や肩書きにとらわれず、「共鳴できる相手」とだけ、丁寧に関わっていきましょう。コンサルティングとは、一瞬の取引ではなく、人生を共に歩む「対話」なのですから。

